ランドクルーザー70は、その強力な性能から世界中で人気のSUVです。
中でもV8ディーゼルターボエンジンを搭載した中東仕様は、日本にはない迫力ある走りを実現しています。
このランクル70の中古車を海外から逆輸入する場合、輸送費から関税、検査代など様々な経費がかかってきます。
ランクル70の逆輸入を検討している方は、まずは逆輸入にかかる総額コストを知ることが重要です。本記事では、ランクル70の逆輸入における輸送費、検査登録費用、消費税等の内訳を詳しく解説します。
ランクル70逆輸入のメリットとリスクも踏まえて、総合的な判断材料を提供したいと思います。
この記事のポイント
ランクル70を逆輸入するのにかかる輸送費用
ランクル70の逆輸入に課税される消費税の内容
ランクル70を国内登録するための検査費用
ランドクルーザー70の逆輸入経費を知る
ランドクルーザー70を海外から逆輸入する場合、様々な経費がかかってきます。ランクル70の逆輸入を検討している方は、あらかじめこれらの経費を把握しておくことが重要です。
ランクル70の逆輸入にかかる輸送費用
ランクル70の逆輸入にかかる消費税
ランクル70の逆輸入にかかる検査登録費用
ランクル70の逆輸入にかかる合計経費
ランクル70のオーストラリア現地価格
オーストラリアにおけるランクル70の新車販売価格は、LC76 GXLのSUVタイプで73,100オーストラリアドル、LC78 GXLのツーデュアルタイプで76,150オーストラリアドルとなっています(2022年4月時点)。これらはそれぞれ約650万円、680万円に相当し、日本での再販時の360万円と比べると2倍近い価格設定となっています。
オーストラリア現地では、ランクル70にはガソリンエンジンの4.0L V6や、強力な4.5L V8ターボディーゼルエンジンを搭載したモデルがラインナップされています。また、トランスミッションは5速MTが基本で、AT設定はないといった具合に、日本仕様とは異なる特徴があります。これらの仕様の違いが、高い現地価格の一因となっていると考えられます。
ランクル70の逆輸入にかかる輸送費用
ランクル70のオーストラリアから日本への輸送費用は、以下の通り構成されています。
・船便輸送費:15~25万円
大型クルマの場合、専用の船便を使用する必要があるため費用がかかります。
・通関手数料:5万円
輸入通関にかかる書類作成と手数料です。
・陸送費:5~10万円
船から目的地までトラックなどで陸送する費用です。距離によって料金が変動します。
・輸入業者手数料:15~20万円
代行業者に依頼する場合の業務手数料です。信頼できる業者を選ぶことが重要です。
・保険料:5万円
輸送保険にかかる費用です。
これらの主要な経費を合計すると、30~40万円の輸送費用が平均的にかかる計算になります。個別の事情によって金額に幅が出るため、複数の業者から見積もりを取ることが重要です。
ランクル70の逆輸入にかかる消費税
ランクル70をオーストラリアから逆輸入する場合、日本の消費税が課税されます。
オーストラリアのランクル70の価格が例えば700万円だった場合、この金額に対して日本の消費税10%が課税されることになります。700万円の10%は70万円ですので、この70万円が日本での消費税として追加で支払う必要があります。
一方で、オーストラリアでも物品サービス税(GST)が課税されていますが、この分は免税扱いとなります。オーストラリアのGSTは通常10%なので、700万円のうち10%の70万円はかからない計算になります。
つまり、オーストラリアの消費税分は払う必要がないので、日本で支払う消費税は1回分の70万円だけで済むことになります。逆輸入する車の価格によって金額は変動しますが、この点はランクル70の逆輸入時にはメリットとなります。
ランクル70の逆輸入にかかる検査登録費用
ランクル70の逆輸入車を日本で登録するためには、以下のような検査と手続きが必要となり、費用が発生します。
・予備検査:20万円
日本の保安基準への適合性を確認する車両本体の検査
・排ガス試験:10万円
日本の排出ガス規制に適合しているかを確認する試験
・騒音検査:5万円
運輸支局での走行騒音測定試験
・速度計測試験:5万円
速度計の精度を検査する走行試験
・ブレーキ試験:5万円
ブレーキ性能を検査する試験
・その他諸費用:5万円
車両番号取得、自賠責保険等の手続き費用
これらの費用を合計すると、およそ50-60万円の検査と登録に関する経費が見込まれます。日本仕様との違いをすべて解消するための経費が主な負担となっています。
ランクル70の逆輸入にかかる合計経費
ランクル70の逆輸入にかかる代表的な経費をすべて合計すると、以下のようになります。
・現地購入価格:650万円(例)
・輸送費用:30万円
・消費税:70万円(購入価格の10%)
・検査・登録費用:50万円
これらの主要な経費項目を合計すると、およそ800万円前後の逆輸入コストが見込まれます。
実際の金額は、購入する車両のグレードや仕様、輸送距離や方法、検査の回数などによって変動します。
コストを抑えるためには、購入価格の抑制、国内向け仕様に近い車両選択、輸送方法の工夫などがポイントとなります。
安心して逆輸入するには予算に多少の余裕を持たせ、最低でも800万円から900万円程度の経費を覚悟する必要があると言えます。
ランクル70逆輸入の経費以外のメリットとデメリット
ランクル70の逆輸入には、以下のようなメリットとデメリットがあります。逆輸入を検討する際の参考にしてください。
ランクル70逆輸入のリスク
ランクル70逆輸入の選択肢
ランクル70逆輸入の前に知っておきたいこと
ランクル70逆輸入を検討する際のポイント
ランクル70逆輸入の将来性
まとめ:ランドクルーザー70の逆輸入経費とメリットデメリット
ランクル70逆輸入の魅力
ランクル70の逆輸入車には以下のような魅力があります。
日本未発売のスペックを選択可能
V8ディーゼルエンジンや5速MTなど、日本にはないパワフルな仕様が選べます。
カスタムの自由度が高い
日本の保安基準に合わせる必要が少ないため、オリジナルのカスタマイズがしやすい。
並行輸入車の入手が困難
国内で流通する並行輸入車よりも希少性が高い。
運転の楽しさを追求
パワーと扱いやすさを追求したセッティングが、運転の喜びを提供してくれます。
オリジナリティへの憧れ
日本にない仕様だからこそ得られる、オリジナルな個性に魅力を感じることができます。
逆輸入だからこそ実現できる、日本仕様にはない魅力がランクル70の支持者を増やしていると言えるでしょう。
ランクル70逆輸入のリスク
ランクル70の逆輸入には以下のようなリスクがあり、十分な理解と覚悟が必要です。
部品供給の制限
国内未発売のパーツは入手困難で、海外オーダーに1-2ヶ月待ちが出ることも。
故障時の高額費用
ディーラー修理が受けられないため、輸入業者や個人工場に依存し高額になるケースがある。
車両価値の不安定
日本での知名度が低いため中古車としての需要や価値が不透明。
法規制の変更リスク
排ガス規制等の強化で運用が困難になる可能性がある。
運転免許の区分
大型免許が必要な車両もあり、運転できないケースも。
逆輸入にはリスクが伴うため、メリットだけでなくデメリットも視野に入れて検討する必要があります。
ランクル70逆輸入の選択肢
ランクル70を購入する際の選択肢として、逆輸入車と国内中古車があります。
逆輸入車のメリットは新車同等のコンディションで購入できることです。一方で、国内中古車の場合は以下のようなメリットがあります。
維持費の安さ
部品供給や修理費用が国内車両と同等に抑えられる
車歴や整備履歴の透明性
国内での過去の使用状況やメンテナンス内容を確認できる
リサイクル価値の安定
国内の相場が存在するので将来的な価値換算がしやすい
購入目的に合わせ、国内仕様の中古車も有力な選択肢となります。自分のニーズと費用対効果を比較検討し、適切な選択をすることが大切です。
ランクル70逆輸入の前に知っておきたいこと
ランクル70の逆輸入を検討する前に、以下の点を知っておくことが重要です。
輸入業者の選定
複数社から見積もりと詳細説明を取り、丁寧で信頼のおける業者を選ぶ。
追加コストの確認
検査代や改造費用等、見積りに入っていないコストを事前に洗い出す。
収入とのバランス確認
維持費を含めたトータルコストを自身の収入と比較検討する。
予算の余裕
逆輸入には想定外のコストがつきまとうため、余裕を持った予算が必要。
運転免許の確認
大型車両の場合は大型免許が必要となる点に注意。
十分な事前確認と理解をしておくことで、逆輸入に伴うリスクを回避できる可能性が高まります。
ランクル70逆輸入を検討する際のポイント
ランクル70の逆輸入を検討する際の主なポイントは以下の通りです。
メリットとデメリットの比較検討
逆輸入の魅力だけでなく、リスクやコスト面も念頭に置いて判断する。
自動車選択の目的確認
ランクル70に魅力を感じるものの、自分の使用目的とマッチするか確認。
予算と維持費のシミュレーション
購入からメンテナンスまでのトータルコストを算出し、支払えるか検討。
保管場所の確保
大型車の場合、車庫等の駐車スペース確保が必要。
運転免許証の確認
希望車両に適合した免許を取得済みであることを確認。
逆輸入車購入のメリット・デメリットを総合的に判断し、自分の状況との整合性を慎重に検討する必要があります。
ランクル70逆輸入の将来性
ランクル70の逆輸入に関して、以下のような規制変更の可能性を見据える必要があります。
排ガス規制の強化
2025年頃にEURO7規制に対応した排ガス規制が導入される可能性がある。
保安基準の改定
衝突安全性能や装備の義務化など、保安基準が強化されることが予想される。
税制の変更
自動車重量税や環境性能課税の強化により、コスト負担が増える可能性がある。
使用車流通の規制
中古車の流通規制に逆輸入車が含まれる可能性も懸念点である。
このように、近年の規制強化の流れを鑑みると、ランクル70の逆輸入は今後困難になる可能性がある。タイミングを逃さずに検討することが、将来の選択肢を確保するために重要だと言えます。
まとめ:ランドクルーザー70の逆輸入経費とメリットデメリット
ランドクルーザー70の逆輸入経費のポイント
船便輸送費、通関手数料など輸送費用は合計30~40万円かかる
消費税はオーストラリア分は不要だが、日本分は支払う必要がある
検査と登録には合計50~60万円の費用が見込まれる
トータルの逆輸入経費は800万円前後になると予想される
日本未発売仕様が選べるのが魅力だが、部品調達のリスクもある
国内中古車なら維持費を抑えられるメリットがある
事前に輸入業者や予算の検討を十分にすることが重要
排ガス規制等の法規制強化で、将来的に逆輸入が困難に